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NPO法人とは

NPO法人(特定非営利活動法人)とは、特定非営利活動促進法に基づき、所轄官庁の認証を受け設立される法人(法務局で登記が必要)であり、最近では多数のNPO法人が様々な分野で活躍しているのを見かけます。

 

これまでボランティアで運営されていたような団体が、法人格を取得することによって、契約の主体となり、資産の保有等の財産管理ができるようになります。また、社会的認知が得やすくなるとともに、個人やグループで活動を行うよりも、社会に対する強い影響が期待できます。一方では、法人としての社会的義務や責任が発生するといわれています。

 

NPO法人の要件としては、以下のような基準に適合することが必要とされています。
@特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること
A営利を目的としないものであること(利益を社員で分配しないこと)
B社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと
C役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること
D宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと
E特定の公職者(候補者を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと
F暴力団でないこと、暴力団又は暴力団の構成員等の統制の下にある団体でないこと
G10人以上の社員を有するものであること
ここで、「営利を目的としない」とは、特定非営利活動に係る事業を行うことで利益を得ることを禁止する規定ではなく、それによって得た利益を構成員(役員や社員)に分配してはならない、という規定です。したがって、利益が生じた場合は、次年度の活動のために繰り越すことになります。

 

また、同法において、NPO法人の活動については一定の分野が定められており、それが不特定多数の者の利益の増進を目的としたものでなければならないことになっています。
NPO法人が設立されても、その趣旨に沿った活動がなされていなければ、認証が取り消される場合もあり、設立に際して目的を明確にして、持続可能な活動が行っていけるように留意してください。
なお、認証手続きには3か月以上の時間がかかりますので、手間と時間を考えると、専門家に依頼するのも良い方法と思われます。

 

今日はここまで。

 

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